書籍など

【単著】『キリスト教入門の系譜 内村鑑三、遠藤周作から渡辺和子、オンライン教会まで』

当センターの岡本亮輔教授による書籍『キリスト教入門の系譜 内村鑑三、遠藤周作から渡辺和子、オンライン教会まで』が、2026年1月に中公新書より出版されました。



【内容紹介】

明治以来、日本人のクリスチャンの数は一向に増えていない。他方、広義のキリスト教入門書は数多く刊行され、ベストセラーも少なくない。本書は、それらをひもとき、日本人の宗教観や文化的背景を解明する。内村鑑三、賀川豊彦、片山哲、南原繁、岩下壮一、三浦綾子、山本七平、小室直樹……多様な人々は、何を論じてきたのか。受容した人々の意識は、どのように変わったのか。キリスト教との接点から描く日本の近現代。

【目次】

はじめに

序 章 内村鑑三の戦いと予言――読むキリスト教の始まり

1 十字架の戦士――内村鑑三の無教会主義

2 ファン以上信者未満の読者たち

3 キリスト教を阻む不思議な力

第1章 この宗教文学がすごい!――煩悶青年たちの爆発的ベストセラー

1 反逆のベストセラー作家ができるまで――江原小弥太の彷徨

2 キリスト教を突き抜けた男

3 幽霊屋敷の聖者――賀川豊彦『死線を越えて』

4 メディアスターの悲劇

第2章 生まれ変わる聖書と日本人――占領期のキリスト教ブーム

1 推しの神の子――黒崎幸吉『聖書の読み方』

2 クリスチャン総理の挫折――片山哲の青い鳥

3 言論ギャングの逆襲と困惑――野依秀市vs.亀谷凌雲

4 皇室御用達のキリスト教――ヴァイニング夫人と光の子

第3章 聖書はファンタジーなのか――学知と信仰のシーソーゲーム

1 東大総長たちの戦中戦後――南原繁と矢内原忠雄

2 赤い牧師の逆回心――赤岩栄『キリスト教脱出記』

3 信と不信の共存――椎名麟三『私の聖書物語』

4 売れっ子作家たちの契約論――山本七平と小室直樹

第4章 暁の星の司祭二人――カトリック知識人の登場

1 正邪の番人――聖人への道

2 真なる教会の守護者――岩下壮一

3 聖女を見た外科医――戸塚文卿

第5章 日本人は神を愛せるか――裁きの神と赦しの神の相剋

1 あの方に捧げた日本国――志村辰弥と秋田の貴婦人

2 語られなかった弱虫たちへ――遠藤周作と母なる神

3 メイド・イン・ジャパンの救世主――井上洋治の南無アッバ

第6章 善き神はなぜ残酷な世界を創ったのか――苦難への彼女たちの応答

1 女と男と男の聖愛――三浦綾子の絶望と再生

2 奇跡は本当に起きたのか――曽野綾子の諦めと回生

3 受け入れるしかないこの世界――渡辺和子の孤独と覚醒

終 章 キリスト教入門のゆくえ

1 入門書の四類型

2 ハイブリッド化の進展

3 紙上の教会は永遠に

おわりに

主要参考文献