学術活動・講演

【活動報告】7月15日「映画『Yokosuka 1953』上映会&トーク」

7月15日、メディア・ツーリズム研究センターによる主催で、「瞬間を切り取る:旅行、メディア、文化継承 」の3回目のイベント、「映画『Yokosuka 1953』上映会&トーク」は北海道大学学術交流会館にて開催されました。

今回のイベントは、ドキュメンタリー映画『Yokosuka 1953』の上映と、その後のトークセッションの二部構成で実施されました。

映画の監督である木川剛志氏は、和歌山大学観光学部教授を務める研究者であり、研究と創作を横断する実践を続けています。監督としては、ドキュメンタリー映画を中心に、個人の記憶や家族史を起点としながら、戦争や移動、周縁化された人びとの経験を描く作品を制作してきました。

今回上映した作品は、木川監督の代表作の一つであり、偶然届いた一本のメッセージを契機に、戦後の横須賀で生まれ、のちにアメリカへ渡った混血児の人生をたどるものです。本作は、歴史と現在を結ぶ「記憶の探究」を映像化した作品であり、戦後混乱期の社会状況や差別、混血児たちが直面した困難な生活を背景として描いています。単なる個人史の再現にとどまらず、戦争が人々の人生にいかなる影響を及ぼしたのかを問いかける作品として評価されています。

上映後のトークセッションには、映画監督の木川剛志教授、広島大学平和センターのファンデルドゥース・ルリ准教授が登壇しました。トークでは、ら北海道大学のペッリカノ・エリーザ・イヴァーナ学術研究員が司会を務め、映画で扱われたアメリカと日本の関係、歴史と現在をめぐる課題について質問を投げかけながら、映画の創作過程、記憶の継承、そして平和への道筋について活発な議論が行われました。

当日は20名以上の参加者が来場し、大学関係者に加えて一般市民の参加も見られました。戦後80年という節目の年に本上映会およびトークセッションが開催されたことは、参加者にとって過去と現在をあらためて結び直す機会となり、現代社会における平和の意義を考える場となりました。