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【共著】『ロシアとアジア太平洋地域諸国:移民プロセスと異文化間コミュニケーションの問題アジアにおけるロシア』

当センターのパイチャゼ・スヴェトラナ教授による書籍、『ロシアとアジア太平洋地域諸国:移民プロセスと異文化間コミュニケーションの問題アジアにおけるロシア(ロシア語)』が出版されました。

以下、日本語の案内と目次となります。

 

ロシアおよび日本の大学に所属する研究者によって編纂された本書は、アジア太平洋地域諸国におけるロシア人移民の歴史に関する諸問題を多角的に検討するものである。本書では、主として移民の政治的背景、移住過程における社会的側面、移民コミュニティの内的・外的特性、極東諸国における文化的適応、さらに文化変容(アカルチュレーション)やナショナル・アイデンティティの問題に焦点を当てている。

また、アジア太平洋地域におけるロシア人の存在に関する歴史的記憶や、各国における歴史的・文化的遺産の保存についても個別に論じている。

本書は、歴史学・社会学・東洋学の研究者をはじめ、アジア太平洋地域における移民および異文化コミュニケーションの研究に関心を有する幅広い読者を対象としている。

 

目次

序論(S. Paichadze, E. Krasilnikova, I. Valdman, S. Storozheva)

第Ⅰ部 中国・韓国・日本におけるロシア人の歴史

1.1 ホルヴァト対リューチン:1917年の満州介入(D. Wolff、O. Basova 訳)
1.2 20世紀初頭における東清鉄道管理局の移民政策(I. Oleynikov)
1.3 ロシア帝国からの移民と日本文化(澤田 和弘)
1.4 1922〜1923年における元山(韓国)のロシア難民(Y. Kurata)

第Ⅱ部 文化変容とアイデンティティ変容の諸問題

2.1 ハルビンにおけるロシア人移民のアイデンティティ変容(19世紀末〜20世紀初頭)(M. Kuratchenko)
2.2 ロシアからの引揚者における言語とメディア空間(S. Sakuma)
2.3 日本在住ベラルーシ人におけるベラルーシ語とロシア語の使用 ―「ベラルーシ的自己」の模索―(T. Tsagelnik)
2.4 韓国における現代ロシア語系ディアスポラ(S. Paichadze)

第Ⅲ部 言語環境とロシア語:移民教育の実践

3.1 日本におけるロシア語系移民児童の教育と言語(継承語・母語)(O. Basova)
3.2 日本におけるロシア語学校・クラブの目的と役割(A. Savinykh)
3.3 札幌におけるロシア語系児童への日本語教育(S. Uyama、S. Paichadze・T. Tsagelnik 訳)
3.4 札幌およびソウルのロシア学校の比較研究(2013–2014年)(S. Paichadze, Y. Din)
3.5 学校教育環境と移民児童の適応 ―ノヴォシビルスク市の事例―(T. Monastyrskaya, N. Mikidenko, S. Storozheva)

第Ⅳ部 メディア・コミュニケーションにおける文化対話

4.1 長い眠りから目覚めた絵本:日本における1920〜30年代ソ連児童絵本(H. Kinoshita、O. Pankov 訳)
4.2 中央アジアにおけるロシア語書籍と異民族間交流(A. Ismailov)
4.3 国家・地域ニュースにおける日本人とロシア人の表象 ―モスクワ・東京・サハリン・北海道―(G. Buntilov)
4.4 歴史都市の変容における観光の役割 ―1980年代以降のハルビンを事例に―(M. Li、A. Savinykh 訳)

第Ⅴ部 国境を越える記憶

5.1 国境を越える記憶:北海道における樺太の記憶の場(P. Seaton、G. Buntilov 訳)
5.2 日本におけるロシア人墓地の研究:分析の視点と今後の課題(E. Krasilnikova, S. Paichadze)
5.3 国立博物館における歴史表象、集合的記憶と歴史的トラウマ(S. Paichadze, Y. Fujino)
5.4 記念空間とその研究方法論(I. Valdman, E. Krasilnikova)

第Ⅵ部 歴史の中の個人の運命

6.1 「ロシアにおける最初の日本研究者」―パーヴェル・ゲオルギエヴィチ・ワスケーヴィチ生誕140周年に寄せて(P. Podalko)
6.2 日本における白系ロシア亡命者の運命:シトニコフ・アルセニー・アンドレーヴィチ(I. Ido)
6.3 人間と神の言葉:日本人の魂におけるロシア的要素(A. Savinykh)

結論(S. Paichadze, E. Krasilnikova, S. Storozheva
要旨(S. PaichadzeG. Buntilov 訳)